作品が完成し、販売の準備ができたら実際に販売するための価格を決めて行きましょう。始めたばかりの方が迷う価格決定のコツをまとめてみました。
ハンドメイド作品っていくらくらいで売れるんだろう
相場価格を調べてみよう
商品の価格を決めるとき、簡単な目安となるのが他の作家さんがどのくらいの価格で販売しているかということです。
例えば…
minneで樹脂粘土で制作したフェイクスイーツのピアスの相場を調べてみると大体600円~1600円でした。
この金額から大きく外れることのない範囲で
材料費+人件費(制作時間、材料を買い揃える時間、構想を練る時間)+販売手数料(サイト毎に異なる)+利益
が賄える金額を検討します。
店頭での販売、ハンドメイドECサイトでの販売、フリマアプリでの販売など販売場所によっても違うので色々と調べてみましょう。
人件費って具体的にはどんなもの?
外に出て企業に務める場合、当たり前ですが給料がでますよね。ですが、自営業になると忘れがちなのがこの人件費です。ハンドメイド作家になろうと考える方は、商品を制作すること自体が楽しみでもあったりするのですが、それはそれとして、仕事にかかった時間はお金に換算しなければ健全な作家生活を続けることはできません。
人件費として具体的なものを上げると
・構想を練る時間
・材料を買い揃える時間
・実際に制作する時間
・梱包、発送する時間
大まかにはこのような感じかな、と思われます。
例えば10個同じアクセサリーを作るとして…
どんなアクセサリーを作ろうかな、と考えながらお店でパーツを選ぶ時間→40分
実際に商品を制作する時間(10個分)→100分
梱包、発送にかかる時間(10件分)→40分
これを東京の最低賃金(1,013円)に当てはめると、3,039円。このアクセサリー1個あたりの人件費は304円となります。
本当に大まかな計算の方法ですが、このような形で計算をしていきます。実際には10分で完成するアクセサリーなどほとんどないのですが…ざっくりと。
大切なのは自分の時間を安く見積もらないこと。
価格は安ければ安いほどいい?
ハンドメイドを始めたばかりだと陥りやすいのが価格は安ければ安いほどいいんじゃないかという思考です。この思考はハンドメイド業界全体を衰退させる可能性のある危険な思考です。
利益を考えずに販売をしていると、注文に追われて日常に支障が出るほど忙しいのに、気がついたら全く手元にお金が残っていない、なんて事態に陥ってしまうことがあります。
そうして利益度外視の販売をしている作家さんから購入したお客様は「ハンドメイド作品は安い!」という認識を持ってしまいます。今は始めたばかりだから、いずれは値上げをしようという考えで低価格で始めても、一度安いハンドメイド商品を手にしてしまったお客様はなかなか以前より高い価格の商品に手を伸ばすことはないでしょう。
先の事も考え、安易に低価格で販売をすることは控えましょう。良い商品であれば適正価格でも必ず購入されます。
自分の商品、自分のつけた価格に自信を持とう
ハンドメイド商品を販売しているとたまに言われるのが「値段が高いわ」「これだったら○○円くらいで作れるんじゃないの」などなど価格についてのご意見です。
はっきり言ってこれらの意見は無視で結構です。「そうですね~」と笑って流しましょう。値下げも一切受ける必要はありません。
上記のことはどんなに活躍されている作家さんも1度は言われたことがある言葉だと思います。これだけハンドメイドが話題になっている現代でも、ハンドメイド=素人の趣味 程度に思っている方は一定数いるものです。
高いと感じるのであれば購入しなければ良いのです。わざわざ「これなら私でも作れるから安くして」などと言ってくる方を相手にする必要はありません。自分の作った商品、自分の付けた価格に自信を持ちましょう。
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材料費について
材料の仕入先について考える
ハンドメイド作家の聖地とも言われるのが東京浅草橋です。ここに行けば布でも革でも金具でも花でもビーズでも大体のものがお安く手に入れることができます。お近くの方はともかく、都内近郊の方以外はなかなか難しいですよね。
私自身はアクセサリー作家なのでアクセサリーについてなのですが、大手のパーツ販売店に「パーツクラブ」や「貴和製作所」などがあります。「ユザワヤ」や「オカダヤ」なども有名ですが、アクセサリーパーツに関しては「パーツクラブ」等の方が安いです。
「パーツクラブ」「貴和製作所」にはそれぞれオンラインショップもあり全国どこからでも注文が可能です。これら実店舗のあるショップは比較的品質が良く、安心して使用することができます。
楽天などのネットショップでは考えられないくらいお安いパーツもありますが、届いたときからサビていたり、歪んでいたりすることもあります。最初のうちは「パーツクラブ」などで仕入れを行い、品質の違いを見極められるようになってから安くて品質の良いものを仕入れられるようになっていきましょう。
お安いパーツの仕入先についてはまた後ほど記載して行きたいと思います。